2016-04-06 第190回国会 参議院 国の統治機構に関する調査会 第4号
一院制と二院制との比較でよく引用されるのがシェイエス。シェイエスはフランス革命のときの理論的指導者です。彼はこう言います。第二院は何の役に立つのか、もしそれが第一院に一致するならば無用であり、もしそれに反対するならば有害である。これが極めて有名な二院制否定論の原点にあります。しかし、そこには第一院が常に正しいという前提が置いてあってこそ成り立つ話です。
一院制と二院制との比較でよく引用されるのがシェイエス。シェイエスはフランス革命のときの理論的指導者です。彼はこう言います。第二院は何の役に立つのか、もしそれが第一院に一致するならば無用であり、もしそれに反対するならば有害である。これが極めて有名な二院制否定論の原点にあります。しかし、そこには第一院が常に正しいという前提が置いてあってこそ成り立つ話です。
私たちは、よく政治の世界で、学校などで教えられた有名ないろいろな言葉があるんですが、例えばフランス革命期の理論的指導者シェイエスが、第二院は何の役に立つのか、もしそれが第一院に一致するならば無用であり、もしそれに反対するならば有害であるという言葉がありますけれども、これは第一院の議決が完全に正しいという前提ではいいのかもしれませんが、一方で、十九世紀のイギリスの政治思想家でジャーナリストのウォルター・バジョット
これはフランス革命当時のリーダー、シェイエスのものとされ、一院制論者が好んで引用しております。 十九世紀から二十世紀に活躍したイギリスの政治学者、閣僚をも務めたブライスは、「近代民主政治」という著書の中でシェイエスを痛烈に批判しています。彼は、二院制について、アメリカ諸州最初の憲法の起草された際には英国の二院制になぞって第二院が設けられたと。
二院制が論じられる際には決まって引用されるシェイエスによる、第二院は、第一院と一致するならば無用であり、第一院と一致しないなら害悪であるとの指摘は、今なお単一国家における第二院が抱えるジレンマを象徴しています。
現在我が国は二院制を採用していますが、フランス革命当時の政治家であるアベ・シェイエスは、その著書「第三身分とは何か」の中で、そもそも上院は何の役に立つのか、上院と下院は一致すれば無用であり、下院に反対すれば有害であると述べております。また、米国のベンジャミン・フランクリンは、二院制度は、一台の馬車の前後に馬をつなぎ反対方向に走らせるようなものだと述べております。
今日、二院制の批判というのは以前からあるわけでありまして、フランスの、フランス革命の理論的指導者でありましたシェイエスが、二院制の批判というのがございまして、立法部は本質的に一つでなければならない、第二院と第一院が意思を異にするならば有害であり、そうでないとするならば無用だという、言わば無用論と有害論というのがあるわけであります。
一点、先ほどの主権者国民にとっての義務という、主権における権利と義務の問題ですが、私が理解している限りでは、フランス革命当時にあっても、そしてシェイエスらが活躍したフランス革命のそのさなかにあっても、主権というものは野方図な無制限な権利ではなくて、れっきとした制限つきの権利として扱われていたということを指摘しておきたいと思います。
これを二百年後にちょうど反対側にひっくり返しましたのが、これが四番に挙げておりますシェイエス、シェイエスのこの「第三階級とは何か」というのは、一七八九年、フランス革命の直前、その年の一月に出版されまして、これが間接的にフランス革命の火つけ役になったとも言われている、フランス革命の理論家と言われるシェイエスの主張なんですけれども、そこではっきりとシェイエスは、国民主権という言葉は使っていないんですが、
そういうことを先ほど御紹介がありましたシェイエスなども言っております。ですから、そういう意味での全国民の代表というつかまえ方もある。しかし、これはやはり今日の民主主義の世の中にあっては多分とれない解釈の仕方だと思います。